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ジョージアの文化と歴史を凝縮!アナヌリ教会・城跡[世界遺産登録間近]を徹底ガイド

アナヌリ教会・城跡 カズベギ観光スポット

アナヌリ教会は、13世紀から当地を支配していた領主によって建てられた教会や要塞などの複合的な遺跡です。アラグヴィ川の畔に建っています。

日本語では「アナヌリ教会」と表記されることが多いですが、英語では「Ananuri Fortress(アナヌリ城跡)」あるいは単に「Anaruri(アナルリ)」紹介されるケースが目立ちます。

現地を訪れて見ると、たしかに「教会」というには守りが強く固められている印象を受けます。

ジョージア観光&体験ガイドモアファン!ジョージア編集部@morefungeorgia)がお届けします!

まちこ
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歴史の項目で詳しく解説しますが、アナヌリ教会・城跡は実際に戦いにも使用された歴史的な意義のある遺跡です。

【歴史】アナヌリ教会・城跡って誰が、いつ建てたの?

アナヌリ教会・城跡は、13世紀から続いている封建王朝アラグヴィ公国の公爵(シャブリゼ家)の居城として17世紀に建設されました。

アナヌリでの出来事
17世紀アナルリ要塞が建設される(アラグヴィ公国)
1739年アラグヴィ公国の領主らが虐殺される
1743年新領主シャンシェン公爵が農民の反乱で虐殺される
1744年カヘティ王ティムラズ2世を支配者に迎える

1739年クサニのシャンシェ公爵が率いる軍隊がアナヌリへの砲撃をおこない、アラグヴィ公国の領主たちが虐殺しました。(アラグヴィ領主虐殺事件)

しかし、シャンシェン公爵の支配は僅か4年で終わりました。1743年シャンシェン公爵は農民の反乱を抑えられずに虐殺されました。

シャンシェン公爵の死後は、カヘティ王だったティムラズ2世の直接支配となりましたが、その後もこの地域では農民の反乱が続き、支配者らは統治に苦労したそうです。

さらに詳しく「ティムラズ2世」を徹底ガイド!

アナヌリ教会・城跡がジョージアの歴史に頻繁に登場する1740年前後は、ジョージアにおける三国時代(イメレティ王国、カルトリ王国、カヘティ王国)の末期に当ります。

この当時、カルトリ王国とカヘティ王国は、ペルシャのアフシャール王朝の支配下にあり、カルトリ王国に関しては1744年まではアフシャール王朝が直接支配していました。

ティムラズ2世は1732年からカヘティ王国の王に君臨していましたが、1744年には息子のエレクレ2世にカヘティを引き継いで、アフシャール王朝に承認されてカルトリ王国の王となっています。

まちこ
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三国時代に2か国で王になったティラムズ2世は、政治にも軍事にも長けた人物であったことでしょう。

アナヌリは19世紀のはじめ頃まで、城として使用され続けました。

アナヌリ教会・城跡の見どころは、城壁と2つの教会!

アナヌリはアラグヴィ川岸の断崖に建っており、傾斜を活かした上下2段の構造になっています。

アナヌリの外周に立つ塔には兵士が銃を差し込む銃眼が備えられ、塔と塔を繋ぐようにカーテンウォールと呼ばれる城壁があり、本格的な要塞の機能を持っています。

また城壁内の上下の敷地には、それぞれ教会がひとつずつあります。

ナリカラ教会・城跡の塔と城壁

ナリカラ教会・城跡の周囲に立つ塔は、円筒と四角の2種類があります。

上段にあたる四角の塔は、シャンシェ公爵によるアラグヴィ公国への攻撃(1739年)に対する最終防衛に使用されました。

四角の塔は「シェウポヴァリ(Sheupovari)」と呼ばれ、非常に保存状態が良いです。

アナヌリ教会・城跡の敷地内には、地下の部屋へと続く細い通路があります。こんなところも見逃さずにチェックしてみてください。

アナヌリ聖母教会/上段

アナヌリの敷地の上段にある古い小さな教会は、17世紀前半に作られたレンガ造りで、聖母教会と呼ばれます。

この教会には、アラグヴィ公爵の墓があります。

また、エディシェラ公の未亡人が作ったとされる石造りのバルダッキーノ(祭壇)が見どころのひとつとなっています。

神の母の教会(グフティスムショベリ教会)/下段

神の母の教会は1689年、バルジム公の子息のために建てられた教会です。

シルクロードの拠点として栄えた地域であるため、グレコローマン様式、ビザンチン様式、ペルシャ様式などの建築様式が取り入れられているジョージアの代表的な建築物です。

教会の周囲にはグルジア正教の代名詞であるブドウ十字などの装飾が施されており、内部にはフレスコ画の遺跡が残っています。

聖ニノにはじまるグルジア正教の歴史ブドウ十字の逸話については、こちらの記事を参考にしてください。

アナヌリ教会・城跡への行き方、地図

アナヌリ教会は、トビリシから約70キロの地点にあり、カズベギ山を眺めるステパンツミンダへの観光ルート上にあります。

このため、タクシーをチャーターするなどして、ステパンツミンダに向かう途中に立ち寄るのが一般的な行き方です。

アナヌリ教会を経由して北上するトビリシからステパンツミンダまでの観光モデルルートを別記事で紹介していますので合わせて参考にしてください。

アナヌリ教会・城跡のまとめ

13世紀からこの場所に城が建てられ、ジョージアが三国時代の末期を迎える18世紀の半ばごろには歴史の中心地のひとつとなったアナヌリ教会・城跡は、ある程度の歴史を知っておくことで、さらに楽しめる遺跡です。

アナルリ教会・城跡の歴史や見どころの理解に、このページが少しでもお役に立てば幸いです。

ユネスコ世界遺産登録の待機リストに入っていることもあり、今後は観光客が押し寄せる可能性がありますので、できれば早めに見ておきたいところです。

断崖に建てられた城であるため、敷地内には階段や坂道が多いのですので、必ずスニーカーなどの歩きやすい靴で出掛けるようにしてください。

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